エッセンス!フレーバー・フレグランス
~化学で読みとく香りの世界~
978-4-7827-0778-4 C3043
/2018年10月刊行
櫻井和俊 ・ 佐無田 靖 ・ 日野原千恵子 ・ 藤森 嶺 [共著]
A5判・並製・210頁/定価 2,750円(本体2,500円)
私たちを取りまく香りは、多種多様である。思わず食欲がわき、他人を魅惑し、プルーストの『失われた時を求めて』に出てくるマドレーヌと紅茶の香りのように、一瞬のうちに幼年期を回想させるのも香りのなせる業である。
このように魅惑的で、力強い「香り」の正体は何だろう。そしてそれは、どのようにして作られているのだろう。この疑問を1つ1つ化学の力で読みとき、あなたを香りの奥深さに導いてくれる、文字通りの香りのバイブル。
関連サイト
一般社団法人 フレーバー・フレグランス協会 (外部リンク)
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主な内容
香りを学ぶ / 香料とは / 香料の化学 / 香料の歴史 / 抽出と分析の基礎 / 香料の原料 / フレーバー / フレグランス / 合成香料 / 分析 / 香料の合成 / 官能評価 / 安全性と品質管理
目 次
1 香りを学ぶ
1-1 香りの科学
1-2 香りの分子
1-3 40万種類の香り分子
コラム 香料関連の仕事
2 香料とは
2-1 良い匂いと悪い匂い
2-2 嗅覚
2-3 味覚
2-4 天然香料と合成
3 香料の化学
3-1 香料の分子
3-2 香料の命名法
3-3 香料の生合成
3-4 テルペン化合物
3-5 官能基
3-6 香料の性質
4 香料の歴史
4-1 香りの起源(人類の誕生~古代エジプト・中世)
4-2 香りの歴史(~近代:香水の誕生)
4-3 香りの歴史(日本)
4-4 香料の現在
コラム 六国五味
5 抽出と分析の基礎
5-1 香気成分を捕まえる~吸着法
5-2 抽出
5-3 水蒸気蒸留
5-4 香気分析から原料製造まで
コラム 精油の貯蔵場所
6 香料の原料
6-1 香料の分類
6-2 動物性香料
6-3 植物性香料
6-4 フレーバーにおける天然香料
コラム 花はなぜ香るのか
7 フレーバー
7-1 フレーバーとは(日本における食品香料の定義)
7-2 食品香料の目的と役割
7-3 食品香料の用途
7-4 食品香料の製造
7-5 フレーバーの調香とフレーバリスト
7-6 香りの嗅ぎ方と評価
7-7 調合トレーニング
7-8 食べ物の香り
7-8-1 シトラス
7-8-2 フルーツ
7-8-3 バニラ,コーヒー,ナッツ,チョコレート,茶
7-8-4 乳製品
7-8-5 酒類
7-8-6 スパイス,ハーブ
7-8-7 セイボリー
7-9 フレーバークリエーション
7-10 加熱調理フレーバーと酵素フレーバー
7-11 フレーバーリリース
コラム 植物が殺す香り:フィトンチッド
8 フレグランス
8-1 香りの機能性
8-2 香水における「名香」とは
8-3 フレグランス製品と香り
8-4 香粧品香料の香りの構成
8-4-1 トップノートの匂いの嗅ぎ分け
8-4-2 ミドルノートの嗅ぎ分け
8-4-3 ベースノートの嗅ぎ分け
8-5 香粧品香料の代表的な香調
9 合成香料
9-1 炭化水素
9-2 アルコール類
9-3 アルデヒド
9-4 ケトン類
9-5 エーテル類
9-6 カルボン酸類
9-7 エステル類
9-8 ラクトン類
9-9 含窒素化合物
9-10 含硫化合物
コラム 身近な香りの良い花:オシロイバナ
10 分析
10-1 前処理
10-2 ガスクロマトグラフィー
10-3 GCOとAEDA
10-4 質量分析法
10-5 核磁気共鳴法
10-6 赤外,紫外可視吸収スペクトル
10-7 ヘッドスペース分析と固相マイクロ抽出法
11 香料の合成
11-1 合成香料の登場
11-2 アセチル化,アシル化,フォルミル化,エステル化反応生成物
11-3 エーテル化
11-4 アルドール縮合
11-5 ディールス・アルダー反応
11-6 光学活性なメントール
11-7 生化学的手法の応用(2級・3級アルコール類を含む)
コラム スズランの香り
12 官能評価
12-1 香りの官能評価
12-2 官能評価の種類
12-3 官能評価のやり方
13 安全性と品質管理
13-1 日本における香料の法規制
13-1-1 食品香料(フレーバー)
13-1-2 香粧品香料(フレグランス)
13-2 食品香料の安全性
13-3 香粧品香料の安全性
13-3-1 皮膚毒性
13-3-2 全身的毒性
13-3-3 曝露量の測定
付録
1 主要植物天然香料
2 基本的な合成香料(記憶訓練用)
3 合成香料第一印象評価例
索引
一般社団法人フレーバー・フレグランス協会について
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