新版 環境の科学(第3版)
人間の活動は自然環境に何をもたらすのか
978-4-7827-0831-6 C3043
/2024年4月刊行
千葉工業大学名誉教授 中田昌宏
千葉工業大学教授 笠嶋義夫 [共著]
A5・並製・200頁/定価 2,420円(本体2,200円)
これまで地球環境を犠牲にして築いてきた経済発展や生活様式を見直し,21世紀では自然との共生を基本とした「環境保全型社会」の実現に向けて—
本書は,エネルギー,人口,自然破壊や資源の枯渇などの諸問題を解説し,理工系のみならず文科系の入門書として広く活用できるよう配慮した。
主な内容
- 地球温暖化
- 再生可能エネルギー
- オゾン層の破壊
- 酸性雨と森林
- 人口増加と食糧問題
- 原子力発電
- ダイオキシン
- 内分泌かく乱化学物質
- 環境ホルモン
- マイクロプラスチック
目次
はじめに
持続可能な開発目標(SDGs)
1. 地球温暖化
1-1 化石エネルギーの消費と温暖化
1-2 温暖化のメカニズムと予測 ―温暖化は何をもたらすのか―
1-3 農耕文明の起こり
―1万3,000年前に起きた気候変動が農耕文明を生んだ―
1-4 温暖化防止の世界的な取り組みの流れ
1-5 温暖化の防止対策
1-6 炭素循環
1-7 厚い氷は,過去数十万年の気候が詰まったタイムカプセル
1-8 エルニーニョとその影響
1-9 文明論としての地球温暖化
1-10 カーボンプライシング
2. 再生可能エネルギー
2-1 風力発電の導入の世界の流れと今後の展望
2-2 太陽光発電の導入の世界の流れと今後の展望
2-3 地熱発電の導入の世界の流れと今後の展望
2-4 日本の再生可能エネルギー導入の問題点
2-5 最後に
3. オゾン層の破壊
3-1 オゾン層の働きと生物の多様性
3-2 オゾン層破壊のメカニズム
3-3 フロン(CFC)および代替フロン(HCFCおよびHFC)の規制の動き
3-4 代替フロンとその問題点
3-5 日本におけるフロンおよび代替フロンの規制
3-6 「脱フロン」「脱代替フロン」への道
3-7 今後の見通し
4. 酸性雨と森林
4-1 酸性雨の定義とその被害
4-2 酸性雨が生態系に与える影響
4-3 森林を考える
4-4 針広混交林
4-5 森林と水
4-6 固有林はだれのものか
5. 人口増加と食糧問題
5-1 21世紀,地球は人類を養えるか
5-2 人口予測と食糧問題
5-3 世界の水不足
5-4 砂漠化の防止
5-5 中国の食糧問題
5-6 レスラー・ブラウンの警告
5-7 農業の見直し
5-8 アンモニア合成と人口
5-8-1 植物と窒素
5-8-2 耕地と収穫量
5-8-3 アンモニア合成
5-8-4 人口爆発とアンモニア肥料
5-8-5 窒素肥料による環境汚染
5-8-6 有機農法の可能性
5-9 施肥基準
5-10 遺伝子組換え作物の解禁
5-11 ゲノム編集食品
5-12 地球環境の破壊と経済への影響
6. 原子力発電 ―原子力発電は文明を支えるエネルギーとなり得るか―
6-1 原子力発電の歴史 ―原子力の平和利用―
6-2 日本の原子力発電
6-3 核燃料サイクルと高速増殖炉およびプルサーマル
―なぜいま「プルサーマル」か,政策の柱は核燃料の再利用―
6-4 高速増殖炉「もんじゅ」の事故とその波紋
―核燃料サイクルは時代遅れか―
6-5 核燃料再処理 ―使用済み核燃料再処理工場の建設―
6-6 核廃棄物 ―高レベル核廃棄物問題―
6-7 ウラン臨界事故と放射線
6-8 廃炉の時代の到来と60年超運転
6-9 東京電力福島第一原子力発電所事故
6-10 世界の原子力発電の動向
7. 廃棄物問題とマイクロプラスチック
7-1 ダイオキシン ―豊かな生活から生み出される最悪の化合物―
7-2 一般廃棄物と産業廃棄物
7-3 プラスチックの生産と廃棄
7-4 おわりに
8. いま文明はどこへ向かおうとしているのか
8-1 危機を迎えた資本主義
8-2 経世済民
8-3 真の豊かさとは何か
おわりに
付録 エネルギーと単位,元素の周期表
索引
備 考
新版(第3版)では,廃棄物やマイクロプラスチックの問題について取り上げるとともに,データの更新や全般的な加筆・修正を行いました。(2024年3月)
三共出版で購入?