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137億年の「もの」がたり - ビッグ・バンから生命誕生へ

978-4-7827-0516-2 C3040 /2006年11月刊行
京都大学名誉教授 大野惇吉 著
A5・並製・220頁/定価 2,750円(本体2,500円)
ビック・バンから137億年, 地球誕生以来46億年, 生命の誕生から38億年, そしてヒトがサルと決別したのが約500万年前。この長い時間を『物質』をキーワードにまとめた一大パノラマ。自然科学概論や総合講座のテキストとして最適な好著。

内 容

  • ビッグ・バン──すべての始まり
  • 原子へ──素粒子の集合
  • 原子──この美しい周期性
  • 分子へ──物質の基本
  • 地球の鼓動──生命誕生の原動力
  • やがて生命へ──有機化合物の出現
  • DNAとRNA──命の伝達
  • 自立した生命体──光合成
  • 生命維持の効率化──呼吸と発酵
  • 自己認識──脳と神経
  • 未来につなぐ命──受精
  • 人類への道── 生物体の変遷
サンプル
サンプル
目次

1 ビッグ・バン──すべての始まり
 1.1 宇宙の原点
 1.2 天地創造
  1.2.1 ドップラー効果と膨張宇宙
  1.2.2 ビッグ・バンと断熱膨張
  1.2.3 5次元の宇宙
 1.3 素粒子の生成
  1.3.1 はじめに光ができた
  1.3.2 ビッグ・バンのなごり
  1.3.3 クォークの集合
 1.4 陽子と中性子の生存競争
 1.5 対称性のずれ
  1.5.1 なぜ粒子だけが?
  1.5.2 バリオン数の変化
  1.5.3 CP対称性の破壊
  1.5.4 熱力学的非平衡
  1.5.5 科学と社会学の接点
 特別講義1.1 重力場方程式と宇宙モデル
 特別講義1.2 力の種類
 特別講義1.3 スピンとパリティー

2 原子へ──素粒子の集合
 2.1 軽い原子核の生成
  2.1.1 水素原子核の生成
  2.1.2 ヘリウム原子核の生成
 2.2 重い原子核の生成
  2.2.1 星の素での核融合
  2.2.2 星の中心で
  2.2.3 重い星の中で─CNO回路
  2.2.4 もっと重い星の中では
  2.2.5 超新星の爆発
 2.3 宇宙の晴れ上がり
 2.4 宇宙の編年史
  2.4.1 もう1つの宇宙史
  2.4.2 元素の分布

3 原子──この美しい周期性
 3.1 原子構造モデルの歴史
  3.1.1 原子論の夜明け
  3.1.2 原子論の近代化
 3.2 原子の構造
  3.2.1 ボーアの原子モデル
  3.2.2 量子論に基づく原子モデル
 3.3 同位体
  3.3.1 原子と元素
  3.3.2 放射性同位体
 3.4 元素の周期律と周期表
  3.4.1 周期性の発見
  3.4.2 周期表を読む
  3.4.3 最外殻にある電子
 3.5 電子雲
 特別講義3.1 軌道の位相と節

4 分子へ──物質の基本
 4.1 原子から分子へ
 4.2 分子のでき方
 4.3 分子の形
  4.3.1 正四面体構造
  4.3.2 平面構造
 4.4 異性体
  4.4.1 シス‒トランス異性体
  4.4.2 鏡像異性体
 4.5 分子の極性
  4.5.1 分極
  4.5.2 水素結合
  4.5.3 ファン・デル・ワールス力
  4.5.4 水の特殊な性質
 4.6 ドレークの方程式
 特別講義4.1 分子軌道
 特別講義4.2 二重結合の性質
 特別講義4.3 目のセンサー
 特別講義4.4 サリドマイド

5 地球の鼓動──生命誕生の原動力
 5.1 地球の活動
  5.1.1 地球の構造
  5.1.2 プレート・テクトニクス
  5.1.3 プルーム・テクトニクス
 5.2 大陸の離合集散
  5.2.1 超大陸
  5.2.2 陸地の運動モデル
  5.2.3 現在と今後の地球
 特別講義5.1 大陸の年代測定

6 やがて生命へ──有機化合物の出現
 6.1 簡単な化合物から複雑な化合物へ
  6.1.1 アミノ酸とタンパク質
  6.1.2 核酸塩基と核酸
  6.1.3 糖類とデンプン・セルロース
  6.1.4 長鎖脂肪酸とミセル・ベシクル
  6.1.5 生体膜の有効利用
 6.2 いよいよ生命誕生へ
  6.2.1 ユーレーとミラーの実験
  6.2.2 オパーリンのコアセルベート説
  6.2.3 ブラック・スモーカー
 特別講義6.1 アミノ酸の連結

7 DNAとRNA──命の伝達
 7.1 細胞の構造
  7.1.1 生命を維持する場
  7.1.2 核
  7.1.3 ミトコンドリア
  7.1.4 リボソーム
  7.1.5 葉緑体
 7.2 DNAの複写
  7.2.1 真核細胞での複写
  7.2.2 岡崎フラグメント
  7.2.3 原核細胞での複写
  7.2.4 ヒトの遺伝子
 7.3 DNAの寿命と修復
  7.3.1 テロメア
  7.3.2 こわれたDNAの修復
 7.4 DNAからタンパク質へ
  7.4.1 mRNAの作成
  7.4.2 tRNAの出番
  7.4.3 rRNAの仕事
 7.5 RNAワールド
  7.5.1 にわとりが先か卵が先か
  7.5.2 リボザイム
 7.6 利己的な遺伝子
 特別講義7.1 DNA複製のPCR法

8 自立した生命体──光合成
 8.1 光合成の背景
 8.2 光反応中心とクロロフィル
 8.3 明反応
  8.3.1 光合成系II
  8.3.2 光合成系I
 8.4 暗反応
  8.4.1 3種の暗反応
  8.4.2 カルビン回路(C3回路)
  8.4.3 ハッチ-スラック回路(C4回路)
  8.4.4 C3植物とC4植物の比較
 8.5 光呼吸反応
 特別講義8.1 電子伝達の熱力学
 特別講義8.2 C3回路
 特別講義8.3 C4回路
 特別講義8.4 光呼吸回路

9 生命維持の効率化──呼吸と発酵
 9.1 栄養素の代謝
 9.2 解糖系
  9.2.1 グルコースからピルビン酸へ
  9.2.2 好気および嫌気条件下の反応
 9.3 クレブス回路(TCA回路)
  9.3.1 回路の組み立て
  9.3.2 回路と省エネルギー
 9.4 呼吸鎖
  9.4.1 電子の流れをつくる物質
  9.4.2 pH勾配の創出
 9.5 代謝のエネルギー収支
 9.6 脂肪酸とアミノ酸の代謝
 特別講義9.1 TCA回路

10 自己認識──脳と神経
 10.1 神経細胞
  10.1.1 刺激の伝達手段
  10.1.2 脳というコンピューター
  10.1.3 脳科学の進歩
  10.1.4 ニューロン
  10.1.5 情報伝達物質
 10.2 神経細胞内での情報伝達
  10.2.1 Na+/K+チャンネル
  10.2.2 その他のイオンチャンネル
 10.3 神経細胞間での情報伝達
  10.3.1 シナプス前・後膜
  10.3.2 コリン
  10.3.3 その他の情報伝達物質
 特別講義10.1 イオン・チャンネルと電位

11 未来につなぐ命──受精
 11.1 遺伝子継承者としての子孫
  11.1.1 生物の命
  11.1.2 無性生殖と有性生殖
  11.1.3 オスの存在意義
 11.2 配偶子の構造
  11.2.1 精子の構造
  11.2.2 卵子の構造
 11.3 受精
  11.3.1 受精の準備
  11.3.2 先体反応
  11.3.3 透明帯反応
 11.4 雌雄(男女)の分かれ目
  11.4.1 X染色体とY染色体
  11.4.2 アンドロゲン・シャワー

12 人類への道──生物体の変遷
 12.1 進化か退化か
  12.1.1 自然の中のヒト
  12.1.2 ビッグ・バンにはじまるヒトの命
 12.2 最古の生物化石
  12.2.1 化石らしきもの
  12.2.2 ストロマトライト
  12.2.3 好気性細菌の出現
 12.3 真核生物の登場
  12.3.1 ミトコンドリアの取り込み
  12.3.2 ホメオボックス遺伝子
  12.3.3 葉緑体の取り込み
 12.4 多細胞生物の出現と有性生殖
  12.4.1 細胞間の役割分担
  12.4.2 有性生殖の発生
 12.5 エディアカラ生物群
 12.6 全球凍結
  12.6.1 寒冷下で生き残った生物
  12.6.2 やがて温暖化で種の増殖が
 12.7 バージェス生物群
  12.7.1 動物界そろい踏み
  12.7.2 外骨格から脊椎へ
 12.8 生物の陸上進出
  12.8.1 植物の上陸
  12.8.2 動物の上陸
  12.8.3 恐竜と鳥とほ乳類
  12.8.4 呼吸装置の改良
  12.8.5 ふたたび生物の絶滅
 12.9 霊長類の出現
  12.9.1 カルポレステス
  12.9.2 ほ乳類の樹上生活
  12.9.3 視覚の発達
 12.10 ヒトの出現
  12.10.1 猿人
  12.10.2 原人
  12.10.3 ホモ・サピエンス
  12.10.4 言語と生存力
 12.11 おわりに

備 考

図書館などの学術機関向けサービス「Maruzen eBook Library (MeL)」に電子書籍がございます。機関のご担当者様は Knowledge Worker よりご購入が可能です。

三共出版で購入?

ただ今、購入は出来ません。

更新: 2022年11月29日
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